世界一周クルーズへの申し込みを決めた後、多くの人が次に直面するのが「洗濯問題」です。「100日分の下着を持っていくの?」「毎日クリーニングに出したら破産する?」「船内に洗濯機はあるの?」——こうした疑問は、特に生活感を大切にする主婦層やシニア層にとって、切実な悩みです。パンフレットには載っていない、でも実は最も重要な「洗濯事情」について、リアルな実態をお伝えします。
結論から言えば、船内のコインランドリーは「激混み」で、クリーニングサービスは「高額」です。賢い選択は、部屋で手洗い・部屋干しできる体制を整えることです。
・船内のコインランドリーは常に満員。終了ブザー待ちのストレス地獄
・クリーニングサービスは下着1枚数百円。100日で数十万円になる
・折りたたみバケツ・パラソルハンガー・マグネットフックの「三種の神器」で快適に
船上のランドリー戦争!クリーニング代をケチると痛い目に?
- コインランドリーは常に満員。終了ブザー待ちのストレス
- クリーニングサービスは楽だが「破産」する?
- ランドリー無料特典のあるスイートという選択肢
コインランドリーは常に満員。終了ブザー待ちのストレス
まず、世界一周クルーズ船のランドリー事情について基本を押さえましょう。ほとんどの船には「コインランドリー」が設置されています。洗濯機と乾燥機が数台ずつあり、有料で利用できます。
しかし、ここに大きな問題があります。100日間のクルーズに1,000名以上が乗船している船で、洗濯機がわずか5〜10台しかないのです。当然、常に満員です。
| 船のサイズ | 乗客数 | 洗濯機の台数(目安) | 1台あたりの乗客数 |
|---|---|---|---|
| 小型船(飛鳥II等) | 約870名 | 8〜10台 | 約90名/台 |
| 中型船(ダイヤモンド・プリンセス等) | 約2,700名 | 12〜15台 | 約200名/台 |
| 大型船(MSC等) | 約5,700名 | 15〜20台 | 約300名/台 |
つまり、1台の洗濯機を約100〜300名で奪い合う計算になります。当然、朝一番や夕方は「ランドリー戦争」が勃発します。
コインランドリーのリアルなトラブル:
- 常に満員:空いている洗濯機を見つけるのが困難。待ち時間が1〜2時間になることも
- 終了ブザーを待つストレス:洗濯機の前で終了を待つ人が列を作る光景
- 放置された洗濯物:終了しても取りに来ない人の洗濯物が機械を占領。他の人が勝手に取り出してトラブルに
- 場所取り合戦:乾燥機の近くのテーブル(洗濯物を畳む場所)も争奪戦
- 盗難リスク:まれに高級ブランドの下着や服が盗まれることもある
「せっかくの世界一周なのに、洗濯機の順番待ちでイライラする」という声は、経験者から非常に多く聞かれます。
また、コインランドリーの料金も意外と高額です。洗濯機1回が3〜5ドル、乾燥機1回が3〜5ドル。1回の洗濯で6〜10ドル(約900〜1,500円)かかります。100日間で30回洗濯すると、2.7〜4.5万円の出費になります。
さらに、洗剤は自分で持参するか、船内のショップで購入する必要があります。船内ショップの洗剤は割高(小袋1つ5ドル程度)なので、日本から持参するのが賢明です。
裏技:ランドリーの近くの部屋を指定する
一部の乗客は、予約時に「ランドリーの近くの部屋」を指定します。洗濯機の空きをすぐにチェックでき、洗濯物を運ぶ距離も短くて済むからです。ただし、夜中に洗濯機の音がうるさいというデメリットもあります。
部屋の位置指定は、オンライン予約サイトでは難しいですが、JTBのようなクルーズ専門の旅行会社なら、細かい希望を伝えられます。
クリーニングサービスは楽だが「破産」する?
「コインランドリーが面倒なら、クリーニングサービスに頼めばいい」と考える方もいるでしょう。確かに、ほとんどの船には有料のクリーニングサービスがあります。部屋に置かれた専用バッグに洗濯物を入れて出すだけで、翌日または翌々日にアイロン掛けされた綺麗な状態で戻ってきます。
しかし、クリーニング代は驚くほど高額です。下着1枚が3〜5ドル、シャツ1枚が8〜12ドル、ズボン1本が10〜15ドルもします。
| 衣類の種類 | クリーニング代(1枚あたり) | 1週間分(7日間) |
|---|---|---|
| 下着(上下セット) | 6〜10ドル | 42〜70ドル |
| Tシャツ・ブラウス | 8〜12ドル | 56〜84ドル |
| ズボン・スカート | 10〜15ドル | 70〜105ドル |
| 合計 | – | 168〜259ドル(約2.5〜3.9万円) |
つまり、毎日クリーニングに出すと、1週間で約3万円、100日間で約40〜50万円の出費になります。これは旅行代金に匹敵する金額です。
クリーニングサービスは「ここぞという時のフォーマル服」だけに使うのが賢い選択です。タキシードやドレスは手洗いできないので、フォーマルナイトの前日にクリーニングに出すと良いでしょう。
ランドリー無料特典のあるスイートという選択肢
一部の高級客室(スイート)には、「ランドリーサービス無料」の特典が付いていることがあります。飛鳥IIのアスカスイート以上や、クイーン・エリザベスのスイート等では、クリーニングが無料または大幅割引になります。
もし予算に余裕があるなら、「スイートにアップグレードして、浮いたクリーニング代で元を取る」という考え方もあります。スイートは通常の客室より100〜200万円高いですが、クリーニング代50万円が浮けば、実質的な差額は50〜150万円に縮まります。
JTBに相談すれば、「ランドリー無料特典のある客室」を教えてもらえます。
【Amazonで揃う】部屋干しを快適にする「三種の神器」
- 洗面台が洗濯機に!「折りたたみバケツ」と「液体洗剤」
- 乾燥対策にもなる!「パラソルハンガー」と「マグネットフック」
- まとめ:洗濯のストレスを減らすことが長期クルーズを楽しむコツ
洗面台が洗濯機に!「折りたたみバケツ」と「液体洗剤」
ここまで読んで、「じゃあどうすればいいの?」と思った方も多いでしょう。答えは簡単です。部屋で手洗いすれば良いのです。
「100日間も手洗い?大変そう」と思うかもしれませんが、実は慣れてしまえば苦になりません。毎日少しずつ洗えば、1回の作業は10〜15分程度で終わります。そして、部屋で手洗いするための「三種の神器」があれば、作業は劇的に楽になります。
神器その1:折りたたみバケツ
船の洗面ボウルは浅いため、そのまま浸け置き洗いをするのは困難です。そこで活躍するのが「折りたたみバケツ」です。8〜10Lサイズのものがあれば、下着やTシャツを十分に浸け置きできます。
折りたたみバケツの利点:
- 使わない時はコンパクトに収納(厚さ5cm程度)
- 軽量(200〜300g)でスーツケースの隙間に入る
- 洗面台で浸け置き洗いができる
- 帰国後も旅行やアウトドアで使える
おすすめは「シリコン製」のバケツです。プラスチック製より柔らかく、コンパクトに畳めます。価格は1,000〜2,000円程度です。
神器その2:液体洗剤(ワンパックタイプ)
船上での手洗いには、「液体洗剤」が絶対におすすめです。粉洗剤は水に溶けにくく、溶け残りが衣類に白く残ることがあります。また、粉が飛び散って部屋を汚すリスクもあります。
最もおすすめなのが「ワンパックタイプ」の液体洗剤です。1回分ずつ小袋に入っているため、計量不要で、持ち運びも便利です。100日間なら30〜40パック持参すれば十分です。
また、「トラベル用固形洗剤」もコンパクトで便利です。固形石鹸のような形状で、水で濡らして衣類に直接こすりつけて使います。場所を取らず、液漏れの心配もありません。
乾燥対策にもなる!「パラソルハンガー」と「マグネットフック」
洗濯の次の課題は「干す場所」です。船の客室には、洗濯物を干すための専用スペースはありません。バルコニーに干すことは、多くの船で禁止されています(風で飛んで海に落ちるため)。
しかし、工夫次第で部屋の中に「干す場所」を作ることができます。ここで活躍するのが「パラソルハンガー」と「マグネットフック」です。
神器その3:パラソルハンガー
パラソルハンガーとは、傘のように広がる折りたたみ式のハンガーです。中心の軸から放射状に10〜20個のピンチ(洗濯バサミ)が付いており、靴下や下着を一度にたくさん干せます。
パラソルハンガーの利点:
- コンパクトに折りたためる(長さ30cm程度)
- 一度に10〜20枚の小物を干せる
- 部屋のクローゼットのバーに吊るして使える
- 部屋の湿度を上げて加湿器代わりになる(船内は乾燥しやすい)
船内は空調が強く、非常に乾燥しています。洗濯物を部屋干しすることで、適度な湿度を保てるというメリットもあります。喉が弱い方には特におすすめです。
追加の神器:マグネットフック+洗濯ロープ
船の壁は鉄製であることが多いため、強力なマグネットフックが使えます。マグネットフック2個と洗濯ロープ(またはワイヤー)があれば、壁と壁の間にロープを張って、簡易的な物干し場を作れます。
洗濯ロープは「伸縮性のあるゴム製」がおすすめです。ピンチ(洗濯バサミ)が付いているタイプなら、タオルやシャツを挟んで干せます。
また、バルコニー付きの客室なら、バルコニーの椅子に洗濯物を広げて乾かすこともできます(公式には禁止ですが、多くの乗客が実践しています)。海風で早く乾くため、非常に便利です。
まとめ:洗濯のストレスを減らすことが長期クルーズを楽しむコツ
世界一周クルーズの洗濯問題について、リアルな実態と解決策を解説してきました。最後に要点を整理します。
- 船内のコインランドリーは常に満員。終了ブザー待ちのストレス地獄
- クリーニングサービスは下着1枚数百円。100日で数十万円になる
- 折りたたみバケツ・液体洗剤で洗面台が洗濯機に変身
- パラソルハンガー・マグネットフックで部屋干しスペースを確保
- 部屋干しは加湿器代わりにもなり、乾燥対策にもなる
世界一周クルーズは、「旅」であると同時に「100日間の生活」でもあります。洗濯のような日常的な作業をいかにストレスなくこなすかが、旅全体の満足度を左右します。
洗濯のストレスを減らすことが、長期クルーズを楽しむコツです。日本から「干すための道具」を持参すれば、船室が快適な我が家になります。
出発前の洗濯グッズチェックリスト:
- 折りたたみバケツ(8〜10L、シリコン製)
- 液体洗剤(ワンパックタイプ30〜40個、または固形洗剤)
- パラソルハンガー(ピンチ10〜20個付き)
- 強力マグネットフック(2個)
- 洗濯ロープ(ピンチ付き、3〜5m)
- S字フック(クローゼットのバーに引っ掛ける用)
これらは全てAmazonや楽天で購入でき、合計でも5,000〜8,000円程度です。この投資で、100日間のクリーニング代50万円を節約できると考えれば、圧倒的にお得です。
また、「どうしても手洗いは嫌だ」という方は、JTBで「ランドリー無料特典のあるスイート」を検討してみてください。クリーニング代が無料になれば、毎日フレッシュな衣類で過ごせます。
洗濯問題をクリアすれば、あとは思いっきり世界一周を楽しむだけです。準備万端で、最高の100日間を手に入れましょう!