世界一周クルーズの食事は飽きる?日本人が100日間生き残る「胃袋対策」

世界一周クルーズのパンフレットを見ると、豪華なフルコース料理やビュッフェの写真が並び、「毎日こんな食事が食べられるなんて夢のよう!」と期待が高まります。確かに、クルーズ船の食事は質・量ともに素晴らしいものです。しかし、ここに一つの落とし穴があります。それは「日本人の胃袋は、100日間洋食を食べ続けることに耐えられるのか?」という問題です。

結論から言えば、外国船の豪華な食事も「60日目」を過ぎると、多くの日本人が「白いご飯と味噌汁が恋しい」と悲鳴を上げます。

この記事のポイント
・外国船の食事は豪華だが、日本人の胃腸には「60日目の限界」が来る
・解決策は「日本食が充実した船(ダイヤモンド・プリンセス等)」を選ぶこと
・スーツケースに味噌汁・パックご飯を忍ばせるだけで、心の安定が得られる

豪華フルコースも3日で慣れる?クルーズ食事の現実

  • 基本は食べ放題!メインダイニングとビュッフェの使い分け
  • 最大の敵は「醤油不足」と「脂っこさ」
  • アルコール・ソフトドリンクは有料?飲み物の罠

基本は食べ放題!メインダイニングとビュッフェの使い分け

まず、クルーズ船の食事システムについて基本を押さえておきましょう。ほとんどのクルーズ船では、以下の2つのレストランが無料で利用できます。

1. メインダイニング(フォーマルレストラン)
夕食時にフルコース料理を提供する格式高いレストランです。前菜、スープ、メイン、デザートという流れで、毎晩異なるメニューが用意されます。ウェイターが丁寧にサービスしてくれるため、特別な雰囲気を楽しめます。

2. ビュッフェレストラン(カジュアル)
朝食・昼食・軽食に利用できる食べ放題形式のレストランです。サラダ、パスタ、肉料理、デザートなど、多種多様な料理が並びます。好きなものを好きなだけ取れるため、食欲に合わせて調整できます。

レストランタイプ 雰囲気 メリット デメリット
メインダイニング フォーマル 特別感、接客が丁寧 時間がかかる、量が多い
ビュッフェ カジュアル 好きな時間、好きな量 混雑しやすい、質はやや劣る

100日間の航海では、毎晩メインダイニングで重いフルコースを食べ続けると、胃が疲れてしまいます。疲れた日はビュッフェで軽く済ませるなど、メリハリが重要です。

また、船によっては「スペシャリティレストラン」という有料レストランもあります。イタリアン、ステーキハウス、寿司バーなど、専門性の高い料理を提供しますが、1回あたり20〜50ドル程度の追加料金がかかります。たまの贅沢として利用するのは良いですが、毎日通うと高額になります。

最大の敵は「醤油不足」と「脂っこさ」

外国船のクルーズでは、世界各国の料理が提供されます。イタリアン、フレンチ、アメリカン、地中海料理——これらは確かに美味しいのですが、日本人の胃腸にとって「脂っこすぎる」「味が濃すぎる」という問題があります。

特に深刻なのが「出汁の味」や「醤油ベースの味付け」が恋しくなることです。外国船の「Japanese Food」は、日本人から見ると「なんちゃって日本食」であることが多く、満足できません。

経過日数 食事に対する心理状態
1〜10日 「毎日フルコース最高!」興奮状態
11〜30日 「そろそろ和食が食べたい」違和感
31〜60日 「味噌汁が飲みたい…」切実な願望
61〜100日 「白いご飯とたくあんだけでいい」限界

実際に100日間の世界一周クルーズを経験した方からは、以下のような声が聞かれます。

  • 「60日目くらいから、毎食のステーキやパスタが苦痛になった」
  • 「船のビュッフェに『寿司』があるが、シャリが甘すぎて食べられない」
  • 「醤油の味が恋しくて、持参した醤油の小瓶が救世主になった」
  • 「最後の方は、部屋でカップ麺ばかり食べていた」

外国船のビュッフェには「Asian Corner(アジアコーナー)」があり、チャーハンや焼きそば、春巻きなどが並びますが、これらは中華風や東南アジア風であり、日本人が求める「出汁の効いた優しい味」とは程遠いものです。

また、欧米の食事は「バター」「チーズ」「クリーム」を多用するため、連日食べると胃もたれを起こしやすくなります。特にシニア層は、若い頃ほど油っこいものを消化できないため、後半は「何を食べても美味しく感じない」という状態に陥ることもあります。

アルコール・ソフトドリンクは有料?飲み物の罠

食事について語る際、見落としがちなのが「飲み物」です。クルーズ船では、食事は無料ですが、飲み物は基本的に有料です。

  • 無料の飲み物:水道水、コーヒー、紅茶(ビュッフェエリアのみ)
  • 有料の飲み物:ミネラルウォーター、炭酸飲料、ジュース、アルコール

特に注意すべきは、レストランで「普通の水をください」と言っても、「ミネラルウォーター」が出てきて、後日請求されることです。無料の水が欲しい場合は、「Tap water, please(水道水をください)」と明確に伝える必要があります。

アルコール飲料は、ワイン1杯が8〜15ドル、ビールが5〜8ドル程度です。毎晩ディナーでワインを楽しむと、100日間で数十万円の出費になります。船によっては「飲み放題パッケージ」が販売されており、1日50〜80ドルで全てのアルコールが飲み放題になりますが、これも100日間だと50〜80万円かかります。

日本人にとって「緑茶」や「ほうじ茶」が無料で飲めないことも、地味にストレスになります。持参したティーバッグが重宝します。

食事で後悔しないための「船選び」と「持ち込みリスト」

  • 日本食にこだわるなら「ダイヤモンド・プリンセス」か「飛鳥II」
  • スーツケースに忍ばせたい!「救世主」となる持ち込み食品
  • まとめ:食事の満足度はクルーズの満足度に直結する

日本食にこだわるなら「ダイヤモンド・プリンセス」か「飛鳥II」

ここまで読んで、「じゃあ100日間、日本人の胃袋は耐えられないのか?」と不安になった方もいるでしょう。安心してください。解決策があります。それは、「最初から日本食が充実した船を選ぶ」ことです。

世界のクルーズ船の中で、日本食のクオリティが高いことで知られるのが以下の船です。

1. 飛鳥II(日本船)
日本郵船が運航する純日本船。食事は完全に日本食中心で、朝は和定食、夜は懐石料理が選べます。醤油、味噌、出汁の味は完璧です。ただし、料金が非常に高額(100日間で500〜1,000万円)で、庶民には手が届きにくいのが難点です。

2. ダイヤモンド・プリンセス(外国船だが日本食に強い)
プリンセス・クルーズが運航する外国船ですが、日本市場を重視しており、船内に本格的な日本食レストラン「海(Kai)」があります。寿司、天ぷら、うどん、そばなど、日本人が満足できるクオリティの料理が提供されます。

船名 日本食のレベル 料金(100日間) おすすめ度
飛鳥II ◎ 完璧(純和食) 500〜1,000万円 ○ 富裕層向け
ダイヤモンド・プリンセス ◎ 本格的 200〜400万円 ◎ コスパ最強
クイーン・エリザベス △ なんちゃって和食 300〜600万円 △ 日本食は期待しない方が良い
MSCベリッシマ × ほぼなし 200〜400万円 × 日本食は諦める

ダイヤモンド・プリンセスは、外国船の価格帯でありながら、日本食のクオリティが高いという「コスパ最強」の選択肢です。

ダイヤモンド・プリンセスの日本食レストラン「海(Kai)」では、以下のようなメニューが楽しめます。

  • 握り寿司(マグロ、サーモン、エビなど)
  • 天ぷら(エビ、野菜)
  • うどん・そば
  • 焼き魚定食
  • 味噌汁・漬物

これらは追加料金なしで提供されるため、「今日は和食が食べたい」と思ったら、いつでも利用できます。また、ビュッフェエリアにも「白いご飯」「味噌汁」「納豆」「梅干し」などが常備されており、朝食を和定食にすることも可能です。

さらに、ダイヤモンド・プリンセスには「泉の湯」という大浴場もあり、日本人が最もリラックスできる環境が整っています。100日間を快適に過ごすなら、ダイヤモンド・プリンセスは最有力候補です。

※ダイヤモンド・プリンセスの世界一周プランを相談できます。日本食・大浴場完備

JTBはダイヤモンド・プリンセスの日本総代理店であり、空き状況や部屋の選択、食事の詳細についても詳しく案内してくれます。「日本食が心配」という相談をすれば、最適なプランを提案してもらえます。

スーツケースに忍ばせたい!「救世主」となる持ち込み食品

ダイヤモンド・プリンセスのような日本食に強い船を選んでも、それでも「自分の好みの味」が恋しくなる瞬間はあります。そこで重要なのが、「持ち込み食品」です。

スーツケースの隅に、フリーズドライ味噌汁やパックご飯を数個忍ばせておくだけで、「心の安定剤」になります。

おすすめの持ち込み食品リスト:

  • フリーズドライ味噌汁:軽量で場所を取らず、お湯を注ぐだけで本格的な味噌汁が完成
  • パックご飯:電子レンジがあれば温められる(船室に電子レンジはないが、ビュッフェエリアで温めてもらえる場合も)
  • 醤油の小瓶:船の食事に醤油をかけるだけで、日本の味に近づく
  • ふりかけ:白いご飯にふりかけをかけるだけで幸せ
  • カップ麺:部屋でお湯が沸かせる船なら、夜食に最適
  • 緑茶・ほうじ茶のティーバッグ:船の食事後に日本茶を飲むだけで落ち着く
  • 梅干し・たくあん:真空パックなら持ち込み可能
持ち込み食品 用途 購入先
フリーズドライ味噌汁 朝食・夜食 Amazon、楽天、スーパー
パックご飯 お腹が空いた時 Amazon、楽天
醤油の小瓶(50ml) 船の料理にかける 100円ショップ、Amazon
ふりかけ ビュッフェの白いご飯に スーパー、Amazon
カップ麺 夜食 Amazon、楽天
緑茶ティーバッグ 食後のリラックス スーパー、Amazon

重要な注意点:部屋でお湯が沸かせるか確認する

カップ麺やフリーズドライ味噌汁を持ち込む場合、最も重要なのが「部屋でお湯が沸かせるか」です。多くのクルーズ船では、火災防止のため電気ケトルの持ち込みが禁止されています。ただし、一部の船では客室に電気ポットが備え付けられている場合もあります。

もし部屋にポットがない場合でも、ビュッフェエリアのコーヒーマシンから熱湯をカップに入れてもらい、それを部屋に持ち帰ることも可能です(グレーゾーンですが、多くの乗客が実践しています)。

「持ち込み食品なんて恥ずかしい」と思うかもしれませんが、100日間の長期航海では、こうした「日本の味」が精神的な支えになります。実際、世界一周クルーズの経験者の多くが「味噌汁を持っていって良かった」と語っています。

楽天やAmazonで事前購入しておくべきアイテム:

まとめ:食事の満足度はクルーズの満足度に直結する

世界一周クルーズの食事について、日本人の胃袋対策を詳しく解説してきました。最後に要点を整理します。

  • 外国船の食事は豪華だが、日本人の胃腸には「60日目の限界」が来る
  • 最大の敵は「醤油不足」と「脂っこさ」。出汁の味が恋しくなる
  • 日本食にこだわるなら「ダイヤモンド・プリンセス」がコスパ最強
  • スーツケースに味噌汁・パックご飯を忍ばせるだけで、心の安定が得られる
  • 食事の満足度は、クルーズ全体の満足度に直結する

世界一周クルーズは人生に一度の大冒険ですが、毎日の食事が苦痛になってしまっては、せっかくの旅が台無しです。「食事なんて些細なこと」と軽視せず、船選びの段階から「日本食の充実度」を重視することが、後悔しない秘訣です。

ダイヤモンド・プリンセスのような日本食に強い船を選び、さらに予備の味噌汁やふりかけを持参すれば、100日間でも日本人の胃袋は十分に耐えられます。

船選びで迷ったら、JTBのクルーズコンシェルジュに「日本食が心配」と率直に伝えてください。ダイヤモンド・プリンセスや、その他の日本食に配慮した船を提案してくれます。

また、出発前にAmazonや楽天でフリーズドライ味噌汁やふりかけを購入し、スーツケースに忍ばせておきましょう。これらは「お守り」として、あなたの100日間を支えてくれます。

食事で後悔しない準備をして、最高の世界一周クルーズを楽しんでください。